近年、オフィスを緑化することにより生産性の向上を図る企業が増えています。元々は海外で行われていた動きですが、日本の多くの企業にもオフィス緑化が浸透していきました。オフィスに植物を取り入れて緑化することが、生産性の向上に繋がるのでしょうか。

この記事では、オフィス緑化を実施した際に得られる効果やオフィス緑化導入におけるポイントについて紹介します。

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オフィス緑化で得られる効果

まずはオフィス緑化によって得られる効果について、以下の3点を紹介します。

社員のストレス軽減

人間の視界に植物が入ることにより、脳波に「アルファ波」の増幅が見られると言われています。アルファ波の増幅は、精神が安定している状態を示していると言われています。他にも、アルファ波が増えることにより、筋肉の緊張の緩和や心拍数の安定をもたらすこともわかっており、ストレスの軽減が期待できます。

また、植物には空気中に飛散する有害物質の吸収や分解、塵埃の吸着などによる空気環境の改善効果も期待できます。
人が多いオフィスほど、呼吸による二酸化炭素濃度は高くなってしまいます。空間の二酸化炭素濃度が高い場合、眠気や不快感を感じたり、濃度によっては頭痛やめまい、吐き気を催すこともあります。
オフィス緑化によってオフィス内に植物を配置することで、オフィス内の二酸化炭素濃度の低下にも繋がります。

オフィス緑化は、社員が快適かつ健康に働くことのできる空間を作る方法の一つとして有効な手段と言えるでしょう。

社内のデザインとして利用

オフィス緑化をすることで、オフィス内の雰囲気を明るくする効果が期待できます。
農林水産省が行った「花や緑の効用・家庭とオフィスへの導入状況に関する調査」では、オフィス内に緑や花を設置することで「部屋が明るくなった」と感じた方が46%に上りました。
また、同調査の他の回答では、「リラックスできる」「優しい気持ちになる」といった回答もそれぞれ30%を超えています。

オフィス緑化によりオフィス内に植物を設置することは、職場環境の向上に繋がるだけでなく、来訪者に対しても良い影響を与えてくれるでしょう。

生産性の向上

植物には室内の二酸化炭素を吸収することで濃度の低下をさせる働きやストレスを軽減する効果が期待できます。
このような効果が発揮されることにより職場環境の改善に繋がりやすくなります。社員が過ごしやすい職場環境で仕事をすることで、能率性や生産性、創造性などの向上が見込めます。

屋内緑化推進協議会による「オフィスにおける観葉植物によるメンタルヘルスケアと知的生産性の向上」では、植物を設置することで以下のような効果が得られる結果となりました。
● 観葉植物を設置した場合としていない場合では、設置した場合の方が7.9%作業効率の向上が見られた
● 擬似観葉植物を設置して比較した場合でも5.6%の作業効率の向上が見られた

オフィス緑化は生産性の向上に一定のメリットや効果が期待できると言えます。

導入ポイント3選

オフィス緑化を導入する際のポイントについて、3つ紹介します。

費用をあらかじめ決めておく

オフィス緑化を導入する際は、まず初めに緑化に費用をいくらかけられるのかを決めておくことが重要です。
オフィス緑化にかかる費用は、設置する植物の種類・数や面積、メンテナンス依頼が必要であるかどうかにより異なります。
また、観葉植物は生き物なので設置して終わりではなく、栽培のために必要となる水や肥料などにかかるランニングコストも発生します。
あらかじめオフィス緑化にいくらぐらい費用をかけるのか決めておかなければ、気付いた時には導入コストやランニングコストによって予算が圧迫されてしまうこともあるでしょう。

「園芸装飾技能士」や「グリーンコーディネーター」といった専門資格やスキルを持ったプロが在籍している専門業者もあります。オフィス緑化にかかる費用について相談するのも良いでしょう。

業務の妨げにならないようにする

植物を設置する際にはスペースの確保が必要となります。設置場所が適当でなく動線の邪魔になってしまうと、業務の妨げになってしまい逆にストレスとなってしまうこともあります。

● 天井から吊り下げる
● オフィスの壁に取り付ける
● デスクや棚の上に設置する

このような方法であれば、業務を妨げることなく取り入れることができるでしょう。

管理しやすい植物にする

オフィス緑化のために植物を設置した場合、設置後もメンテナンスが必要となります。そのため設置する植物は、管理しやすい植物を選ぶことによってメンテナンスなどの手間ができるだけ少なくすることを意識することも大切です。
メンテナンスを外部委託せずに社内の人間で行う場合は、特にこの点を意識して選ぶと良いでしょう。

おすすめの管理しやすい植物の特徴について紹介します。
● 水をそれほど必要とせず水やりの回数が少なくてすむ
● 日光の量が少なくても枯れにくい
● 植物のサイズが成長により大きくなりにくい
● 葉っぱが落ちにくい

上記のような特徴を持つ植物は、比較的管理がしやすいためおすすめです。

まとめ

今回は、オフィス緑化を実施した際に得られる効果や、オフィス緑化導入におけるポイントについて紹介しました。

紹介したように、オフィス緑化には働いている社員のメンタル面に良い影響を与えると共に能率性や生産性、創造性などの向上が期待できます。

この記事を参考に、オフィス緑化の実施を検討してみてはいかがでしょうか。