オフィスのリフレッシュスペースはどう作る? 移転の際に意識したいポイントも解説
働き方が多様化する現代では、スタッフが心身ともに健やかに働ける環境づくりが欠かせません。給与や福利厚生だけでなく、職場環境そのものも企業の魅力として注目されるようになっています。
こうした背景から、リフレッシュスペースを導入する企業が増えてきました。スタッフのエンゲージメント向上や離職率低下といった経営課題にも関わるため、大手企業や海外でも取り組みが進んでいます。
本記事では、オフィスのリフレッシュスペースを設置するメリットからポイント、成功させるためのコツなどを紹介します。
目次
- オフィスにリフレッシュスペースを設置するメリット
- 生産性が上がる
- 社内コミュニケーションが活発になる
- 創造性・発想力が高まる
- スタッフ満足度・定着率が上がる
- 企業ブランディングと採用力が強化される
- 快適で効果的なリフレッシュスペースを構築するための7つのポイント
- 1.コンセプトと役割を明確にする
- 2.適切な場所を選ぶ
- 3.リラックスできる空間にする
- 4.プライバシーに配慮する
- 5.飲食サービスの導入を検討する
- 6.ネットワーク環境を整備する
- 7.既存の課題を把握しニーズを反映する
- リフレッシュスペースの導入・運用を成功させるためのコツ
- 運用ルールの設定と周知を徹底する
- リフレッシュ文化を作る
- 狭いオフィスでも広く見えるように工夫する
- 本社と地方拠点で差を付けない
- 【事務所移転.com】のリフレッシュスペースのあるオフィス施工事例
- 「メディケア生命保険株式会社」オフィスレイアウトの施工事例
- まとめ
オフィスにリフレッシュスペースを設置するメリット
リフレッシュスペースは生産性や創造性の向上など多面的な効果を持ち、組織課題の解決にもつながります。以下でメリットを一つずつ紹介します。
生産性が上がる
仕事の集中力は45〜90分が限界とされ、無理に続けると判断力や作業精度が低下します。リフレッシュスペースがあると、オンとオフを切り替えやすくなり、短時間での気分転換が可能です。長時間のデスクワークで起こる肩こりや眼精疲労の軽減にもつながり、業務効率の向上が期待できます。
企業ではカフェカウンターや仮眠スペースを設ける例もあり、こうした工夫は脳のパフォーマンスを回復させます。適度な休憩を取り入れることが、ミスを防ぎながら仕事を進めるための重要なポイントです。
社内コミュニケーションが活発になる
リフレッシュスペースは、部署や役職を超えてスタッフ同士が自然に集まれる場となります。雑談や偶発的な会話が生まれやすい環境は、心理的距離を縮め、チームワーク向上に役立ちます。
普段あまり関わらないスタッフ同士の交流が増えると、社内の情報連携がスムーズになり、コミュニケーション不足による課題も軽減されるでしょう。オープンスペースや半個室など、目的に応じて配置を変えることで、会話が生まれやすい空間を作りやすくなります。
創造性・発想力が高まる
リラックスした状態は発想力を高めるといわれています。リフレッシュスペースには、普段接点の少ないスタッフ同士が交流できる利点があり、多様な視点に触れやすい環境が生まれます。
執務スペースとは異なる色使いや照明を取り入れることで、気持ちを切り替えやすくなり、新しいアイデアにつながる刺激を得ることが可能です。植物やアートを置くなど、自然や創造性を感じる要素を加えると、思考の幅が広がりやすく、イノベーションのきっかけになります。
スタッフ満足度・定着率が上がる
リフレッシュスペースは、スタッフが「自分たちの働きやすさを会社が大切にしている」と感じられる場所です。快適に気分転換できる環境が整うと、ストレスの軽減につながり、日々のモチベーションを保ちやすくなります。
働きやすい環境は定着率にも影響するといわれ、ウェルビーイング経営の観点からも注目されています。スタッフアンケートでは休憩環境の改善を求める声が多く、小規模オフィスでも小さなスペースが心理的な安心感を生みます。こうした積み重ねが、長く働きたいと思える職場づくりに役立つでしょう。
企業ブランディングと採用力が強化される
デザイン性の高いリフレッシュスペースは、企業がスタッフを大切にする姿勢を示す象徴になります。訪問した人に与える印象が良くなり、会社説明会や面接時の評価向上にもつながります。
近年は働きやすいオフィス環境を重視する求職者が増え、採用活動でも空間づくりが重要視されてきました。リフレッシュスペースの写真や活用事例を採用ページで発信すれば、企業の魅力を具体的に伝えやすくなります。SNSで話題性が生まれるケースもあり、ブランド価値の向上にも寄与します。
快適で効果的なリフレッシュスペースを構築するための7つのポイント

リフレッシュスペースは、導入するだけでは十分に機能しません。目的に沿った設計と運用が重要で、これから紹介する7つのポイントが効果に大きく影響します。
1.コンセプトと役割を明確にする
満足度の高いリフレッシュスペースにするには、用途を明確にすることが欠かせません。休憩が中心か、作業やミーティングを兼ねるのかで、必要な設備やレイアウトは大きく変わります。コンセプトを決めて社内で共有すると、目的が統一され利用促進にもつながります。
若手を主な利用者とするのか、来客も使うのかといったペルソナ設定も役立つでしょう。企業カラーやブランドイメージと揃えることで空間に一貫性が生まれ、社内外に好印象を与えやすくなります。
2.適切な場所を選ぶ
リフレッシュスペースの場所は、使われやすさとリラックス効果の両方に影響します。執務室のすぐ近くでは落ち着きにくく、遠過ぎると足を運びづらくなるため、適度な距離を意識しましょう。
動線上や中央に配置すると人が集まりやすく、交流が自然に生まれます。窓辺は自然光が入り解放感があるため、リラックス効果を高める配置として人気です。窓がない場合でも、森林イメージのグラフィックシートなどで雰囲気を整えられます。
小規模オフィスでは壁面活用や省スペース家具が有効で、音や匂い、衛生面にも配慮すると安心して使いやすくなります。
3.リラックスできる空間にする
リフレッシュ効果を高めるためには、執務エリアとは異なる雰囲気が欠かせません。色や素材を工夫することで気分を切り替えやすくなります。
暖色系のオレンジやイエロー、北欧のヒュッゲ(居心地がよい空間)に近い温かみのあるデザインは、心理的に落ち着ける環境づくりに役立ちます。また、グリーンやアロマを取り入れるバイオフィリックデザイン(自然の要素を取り入れる手法)も効果的です。
ソファやハンモック、優しい明るさの照明を組み合わせると、身体的負担も減らせます。木目素材や間接照明、吸音パネルもリラックス感を高める要素です。
4.プライバシーに配慮する
リフレッシュスペースには、複数人で使う席だけでなく、1人で静かに過ごせる場所も必要です。ソロスペースがあることで、気持ちを落ち着かせやすくなります。
半個室ブースや高い背もたれのソファは、視線を遮る効果がありプライバシーを確保することが可能です。短時間の仮眠や休息に使えるスペースを設けると、疲労回復にも役立ちます。
小規模オフィスでも、壁面を活用した簡易ブースや、仕切りを兼ねた家具で実現できます。女性スタッフが使いやすい身だしなみスペースなど、利用者のニーズに合わせた配慮も大切です。目的や規模に応じて、柔軟に設計することが重要になります。
5.飲食サービスの導入を検討する
飲食サービスは、スタッフ同士の交流を促すきっかけになります。カフェカウンターやドリンク類、軽食を用意すると、自然な会話が生まれやすくなります。利用率が高まり、スペースが日常的に活用されるようになるのです。
また、多目的に使えるように設計することも大切です。会議やミーティング、来客対応など、用途を限定しないことで活用幅が広がります。コーヒーマシンやスナックスタンド、ウォーターサーバーなどを設置すれば、利便性が高まるでしょう。
半個室席やオープンスペースを組み合わせると、イベントやワークショップにも対応しやすくなります。衛生面や補充作業の負担にも軽く触れつつ、前向きに検討しやすい表現を意識します。
6.ネットワーク環境を整備する
Wi-Fiを整備すると、リフレッシュスペースの活用幅が大きく広がります。アイデアが浮かんだときに、その場ですぐ作業へ移れるため便利です。軽い業務や資料確認、オンライン会議にも利用でき、多目的スペースとしての価値が高まります。
ハイブリッドワークやABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)と相性が良く、柔軟な働き方を支える環境づくりにもつながります。また、USBやコンセントなどの充電設備があると利便性が向上します。ゲスト用Wi-Fiやネットワーク分離など、最低限のセキュリティ対策にも触れておくと安心です。技術説明は控えめにし、使いやすさを中心に伝えます。
7.既存の課題を把握しニーズを反映する
満足度の高いリフレッシュスペースを作るには、導入前に現状の課題を把握することが欠かせません。静か過ぎて使いづらい、遠くて行きにくい、混雑するなどの課題はよく見られます。スタッフへのヒアリングやアンケートを通じて、実際の声を集めて設計に反映すると、利用率と満足度が高まりやすくなります。
ワークショップ形式で意見を出し合う方法も効果的です。多職種や多世代のニーズを調整しながら、全員が使いやすい空間に整えることが重要です。導入後もフィードバックを生かして改善することで、より良い環境へ育てていけます。
リフレッシュスペースの導入・運用を成功させるためのコツ

リフレッシュスペースは、作って終わりではありません。効果を最大化するには、運用方法や文化づくりが欠かせません。これから紹介するコツが、継続的な活用を支えます。
運用ルールの設定と周知を徹底する
誰もが快適に利用するためには、事前にルールを定めることが大切です。利用時間や飲食の可否、会話の声量、動線などを明確にすることで、トラブルを防ぎやすくなります。
飲食サービスを導入する場合は、ゴミの捨て方や簡単な清掃ルールも設定すると、清潔な環境を保ちやすくなります。スタッフと話し合いながら決めると納得感が生まれ、利用促進にもつながります。
掲示物やポスターで視覚的に知らせる方法も効果的です。ルールが窮屈にならないよう、自由度を確保する意図を説明すると受け入れられやすくなります。企業規模や部署数に応じた柔軟な設定も意識しましょう。
リフレッシュ文化を作る
「サボっていると思われるのでは」という不安は、利用率低下につながります。リフレッシュスペースを積極的に活用するには、心理的なハードルを下げる取り組みが必要です。
利用ルールを明確化しておくと、どの時間帯でも利用してよいと理解しやすくなります。経営層や管理職が推奨メッセージを発信すると、利用しやすい雰囲気が生まれます。
実際に管理職が利用する姿を見せることも有効です。リフレッシュも仕事の一部という組織的なマインドを作り上げていくことで、自然に文化として定着していきます。ABWと併せて取り組むと、働き方改革にもつなげやすくなります。
狭いオフィスでも広く見えるように工夫する
オフィスが広くなくても、工夫次第でリフレッシュできる空間をつくれます。柔らかなデザインの家具を取り入れると、執務中の緊張感を和らげる効果があります。
多機能レイアウトにすると、執務スペースとシームレスにつながり、作業と休憩を切り替えやすくなりおすすめです。上下昇降デスクを使用すると、立ち姿勢と座り姿勢を切り替えられ、健康面とリフレッシュ面の両方にメリットがあります。
壁面を活用する省スペースデザインや、折りたたみテーブル、キャスター付き家具などを使うと、限られた空間でもレイアウトを柔軟に変えられます。簡易的な間仕切りやグリーンを置くだけでも雰囲気を整えやすくなるでしょう。
本社と地方拠点で差を付けない
多くの企業がリフレッシュスペースを設置していますが、本社と地方拠点で環境に差があるケースもあります。その差は、スタッフの満足度や働く誇りに影響します。
全拠点に目を向け、どこで働くスタッフにも同じ価値を提供する姿勢が、企業全体のエンゲージメント向上につながるでしょう。コンパクトなリフレッシュスペースであれば、地方拠点にも導入しやすくなります。
拠点ごとに必要な設備や課題は異なるため、PDCAを回しながら改善することが大切です。環境格差の縮小は、企業の持続的な成長を支える基盤になります。
【事務所移転.com】のリフレッシュスペースのあるオフィス施工事例
リフレッシュスペースの考え方や効果は、実際のオフィス施工事例を見ることで、より具体的にイメージしやすくなります。
ここでは、株式会社ブレインズネットワークが運営する「事務所移転.com」が手がけたオフィス施工事例の中から、リフレッシュや気分転換のしやすさにも配慮した事例をご紹介します。
「メディケア生命保険株式会社」オフィスレイアウトの施工事例

「メディケア生命保険株式会社」様の、オフィス内装工事の施工事例です。オフィスのリフレッシュスペースを構築するにあたり、壁を立てずに床材の質感と色を切り替えることで、執務エリアからのスムーズな動線と視覚的なゾーニングを両立させました。
ソファ背面の収納を兼ねた木製ローパーテーションや、境界に配置した白いロッカーは、圧迫感を与えずに空間を緩やかに仕切る役割を果たしています。白を基調とした清潔感のある内装に、アクセントとして黒いカウンターを配置し、落ち着きのある空間に仕上げました。
まとめ
リフレッシュスペースは、スタッフの心身の健康や心理的安全性を支える重要な空間です。気分転換しやすい環境が整うことで、生産性や創造性の向上につながり、定着率の向上にも寄与します。また、社内コミュニケーションが活性化し、チームワーク向上にも効果があります。
魅力的な環境は企業ブランドの価値を高め、採用活動における強みとしても活用可能です。さらに、全拠点で戦略的に整備を進めることで、どの場所でも働きやすい環境を提供でき、企業の持続的な成長につながります。導入と運用の工夫を重ねることで、リフレッシュスペースの価値を最大限に引き出せます。
株式会社ブレインズネットワークが運営する「事務所移転.com」では、企業ごとの課題や目的に応じたオフィスづくりをトータルでサポートしています。リフレッシュスペースの新設や見直しを検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。
